駐車場のプランニングの考え方
カーポートの考え方
住まいの建替えや新築をプランニングする際、建物本体のプランニングにはかなりの時間を割いて考える割には、庭や駐車場などエクステリアに関しては後回しあるいは適当にするといった方が多くいらっしゃいます。
しかし、住まいのプランニングと同時にプランニングしないと、使い勝手が悪い、安全性に問題がといったことが起こるのが駐車スペースです。
そこで駐車場のプランニングの考え方、カーポートの種類や特徴などを紹介します。
カーポートのプランニング
カーポートなど駐車場を考える場合、道路からの出入り口や乗り降りに必要なスペースを確保しなければなりません。
建物との動線などを考慮して、建物と同時プランニングすることがポイントです。
駐車場には、駐車スペースだけを確保するだけのプラン、ガレージ(車庫)を設けるプラン、カーポートを設けるプランなどがあります。
また建物本体に組み込むプラン(1階部分を駐車場にするプランなど)があります。
建物の雰囲気にあせることができるプランとして、カーポートがあります。
カーポートは、メーカー商品ですのでバリエーションも豊富に揃っており、新築でもリフォームでも取り入れやすいスタイルと言えます。
また既製品だけでなく、住まいの雰囲気に合ったオリジナルなモノを造作することができます。
したがって、建物本体のデザインや素材に合った、個性的なプランニングをすることができます。
カーポートのスタイルと特徴
カーポートのスタイルの種類には、屋根の支持の仕方、屋根の素材など様々なものがありますので、素材の特徴や選び方などを調べていくことにしましょう。
カーポートのスタイルには、屋根の支持の仕方によって、片流れタイプと両側支持タイプに分類することができます。
片流れタイプとは、左右どちらか片側に柱を設けたタイプで、柱が2本あるいは3本のモノがあります。
柱が片側のため自動車を駐車する際に柱が邪魔にならず、狭い敷地でも出し入れがしやすいのが特徴です。
合掌造りや連棟造りなどスタイルのバリエーションも豊富にあり、敷地や建物・ライフスタイルに合わせて選ぶことができますし、自動車の台数や車種によって向かい合わせに組み合わせたM合掌や背中合わせにしたY合掌するなど施工も自由にすることができます。
また、支持の方法によって、上吊りタイプと下支えタイプがあります。
上吊りタイプは、スッキリとしたデザインで、吹上の風には下支えタイプより多少強いと言われています。
両側支持タイプとは、両側に柱を設けて屋根を支えるタイプで、デザイン的にも性能的にみても安定感があります。
また、両サイドにパネルを取り付けることで、雨や風の吹きこみを抑える効果を得ることができます。
しかし、片流れタイプよりも設置する面積を大きくする必要がありますので、狭い敷地には難しいかもしれません。
カーポートの屋根素材の種類と特徴
カーポートの屋根材には、ポリカーボネートやスチール・アルミ・波板がありそれぞれの特徴をみていきます。
ポリカーボネートですが、粘り強い性質で衝撃の強さ、引っ張りの強さのバランスがよく、プラスチックの中でも耐衝撃性・耐候性に強い素材で有害な紫外線もカットしてくれますので、自動車の塗装の色あせやシートの日焼けなどを防いでくれます。
さらに熱線吸収機能を持つポリカーボネートは、近赤外線をカットしてくれますので、真夏の太陽光での車内温度の上昇を抑えてくれる効果があります。
スチール折板には、カラー鋼板やガルバリウム鋼板などがあり、耐荷重性と遮熱性に優れた素材ですので、積雪地域や強風の吹く地域に適しています。
アルミ形材は、遮光性・遮熱性に優れており、水や油分による錆にも強いのが特徴です。
波板には、波形スレート・プラスチック波板・波形亜鉛鉄板などがあり、一般に多用されている普及タイプの素材ですが、近年、耐衝撃性・耐候性などの機能を持つポリカーボネート素材の屋根が主流となってきています。
カーポート選びの基本とは
カーポート選びの基本は、自動車の大きさと台数を把握することで、特に自動車は近い将来増えることも念頭においておくことも大切です。(増車)
また現在、使用している自動車の買い替えなどを予定されている方は、買い替える自動車の大きさもチェックしておく必要があります。
家族で自転車やバイクを保有している場合は、それらを置くことを考えて広めのタイプを選ぶ必要がありますし、高齢者の方や障害を持った方がいるご家庭では、車椅子を乗り降りするスペースが必要となりますのでスペースに余裕のあるタイプを選ぶのがおすすめです。
カーポートを選ぶ際にもう一つ注意しなければいけないのが、自動車の高さです。
ワンボックス車やRV車のように車高の高い車種の場合は、屋根の高い商品を選ぶようにし、将来このような自動車を買う予定の方も考慮しておく必要があります。
また地域によっては、積雪地域や台風がよく来る地域においては、自然災害についても検討しておく必要がありますし、風雪地域向けの商品もありますので、設置する地域に合わせて、工務店やリフォーム会社などの担当者と相談することが大切です。
最近の傾向としては、住宅のデザインと同様に、シンプルでモダンなモノが主流となってきています。
また柱や枠材・屋根などのパーツを自分好みに選ぶことができるタイプも増えてきていますし、オプションで物干しや柱ガードなどが用意されているタイプがあります。
まとめ
カーポートを検討する際に注意しなければいけないのが、自動車の種類と台数です。
特に台数に関しては、将来増えることも見越しておく必要ありますし、自転車やバイクを持っている場合は、それらも駐車するのであればそのスペースも必要となってきます。
また、地域性によっては素材やタイプなども限定されることもありますので、工務店やリフォーム会社などの担当者とよく打ち合わせをすることが大切です。