リビングのプランニング方法

最近の住まいでは、客間というものがなくその代わりとして、リビング(居間)があります。

 

リビングは、家族のだんらんの間でもあり、時には、お客様を迎え入れる客間としても使われる空間ですので、多機能にわたり対応できるリビングのプランニングとはどういうものかを考えていきましょう。

リビングには色々な型がある

リビング(居間)は、住まいの中心的な存在で、子供部屋や寝室のような特定の役割を持たない、いわばゆとりの空間です。

 

リビングは、家族が集まって、テレビを見たり、音楽や読書を楽しんだり、たまには夫婦でお茶やお酒を楽しむ、くつろぎの空間ですし、時には、お客様を迎え接客の場ともなります。つまり多目的に使われるのがリビングです。

 

リビングの型にはさまざまあり、スペースやレイアウトなどプランニングによってかなり変わってきます。

 

ホール型

玄関から各部屋へ行くために必ずリビングを通るレイアウトで、ホール型と呼ばれるもので、最近の住まいでよく見かけるスタイルです。

このスタイルの特徴は、家族のコミュニケーションを図ることが出来ることで、たとえば思春期の子供が帰ってきた場合、このスタイルだと必ず親や兄弟(姉妹)、祖父母と合い、挨拶を交わすことになり、子供の様子を伺えることが出来ます。

 

しかし、出入りが多くなり、落ち着かない空間にもなりかねませんので、お客様をお迎えした場合は、家族の協力が必要となります。

 

独立型

リビングを一つの独立した部屋にしたのが、独立型です。

このタイプは、ほかのスペースとは、完全な別の空間となりますので、突然の来客でもプライバシーを妨げられることがなく、ゆっくりと話をすることが出来ます。

 

雰囲気のある落ち着いたリビングにしやすいといった特徴を持っていますが、家族とのコミュニケーションがとれにくく、特に子供と話をする機会が少なくなってしまうことが多くあります。

 

ゾーン型

ゾーン型と呼ばれるタイプがあり、これはダイニングと一緒のスペースにあるもので、一般にリビングダイニングと呼ばれる部屋で、家具(ソファやローキャビネット)などでエリア分けをして、リビングのスペースを作るタイプです。

このタイプの特徴は、リビングとダイニングを一つの空間とすることで、広い空間が確保できますので家族が集まってお茶などをするのに適していますが、それぞれにふさわしいスペースにするための工夫が必要となります。

 

リビングをレイアウトする前に

リビングに限らず、どの空間も同じことが言えるのですが、レイアウトを決める前に、生活スタイルを見つめ直す必要があります。

 

本来、日本人の生活スタイルとは、床(畳)に座った姿勢で生活をすることが伝統的でしたが、洋風化が進み椅子やテーブルを使った生活の方が多くなってきています。

 

これは、リビングだけでなく、個々の部屋も同じ考え方で、どのような生活スタイルをとるかを決める必要があります。

例えば、床に座ってくつろぐスタイルなのか、椅子やソファに座ってくつろぐスタイルなのかで、床に敷くカーペットの種類も変わってきますので、どのようなライフスタイルなのかよく把握することが重要となってきます。

 

リビングのレイアウトの基本

リビングのレイアウトの基本は、椅子やソファの配置が重要となってきます。

ちなみに、一般にリビングで使う椅子の特徴ですが、全体に大きめで、背に傾きが付いており、クッション性に富んでいるものや、電動で背もたれや座席が動き座る人にフィットした作りになっているものなど、ゆったりとくつろげるようになってきています。

 

リビングの基本的な配置には、対抗配列、L型配列、コの字型配列、分散型配列、直列配列があります。

 

リビングのプランニングとして、家族の人数と目的に応じた動作空間の大きさを決める必要があります。この大きさを決めたのちに、通路やサービスのためのスペースを加えれば、リビングの大きさを割り出すことが出来ます。

 

リビングの大きさが決まれば、リビングのレイアウトになりますが、ここで重要なことは、家具と壁、家具と家具の間に人が通る幅、つまり通行やサービスのためのスペースとして、低い家具と壁の場合は60cm以上、低い家具同士の場合は50cm以上のスペースが必要となります。

 

リビングを快適な空間にするには

リビングは、家族のコミュニケーションの場であり、お客様を招き入れる場です。

 

快適で楽しい雰囲気を作るためには、お互いの距離や視線の方向、高さなどの点に注意しながらリビングの配置をすることが大切です。

特に視線の方向は大切な要素で、たとえば家族同士の向きや外部への眺望、あるいはテレビの方向や位置も大切になってきますし、エアコンの場合は問題ないですが、ファンヒーターや暖炉、石油ストーブなど、部屋の中で視線を集中させる要素をチェックし、スムーズな視線の動きを作ることが大切となってきます。

 

リビングのレイアウトを考える場合、照明も大切な要素となってきます。

 

リビングを多目的な場として使用する場合、部屋全体を明るくする全体照明に加えて、ダウンライトやスタンドのように部分的に明るくする局部照明を使うことにより、同じ空間でも部分的に違った雰囲気のリビングを演出することができます。

 

まとめ

リビングは、多目的に使用できる空間ですので、家族構成やライフスタイルに合わせてプランニングすることが重要です。

 

たとえば、来客が多いご家庭の場合は、独立型のほうが落ち着きます。

また、思春期のお子様のいるご家庭では、部屋同士のつながりを持ったレイアウトにすることがいいでしょうし、家族が多いご家庭の場合は、リビングダイニングにすることで大きな空間を確保することができます。

 

リビングのレイアウトを考える場合、家具の配置、部屋の照明も大切な要素で快適な空間づくりには重要です。

 

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