子供部屋の考え方
住まいの間取りを考える時、子供のことも考える方が殆どですが、子供が成長するにつれて、子供の部屋も変化していくことも頭に入れておかなければいけません。
また、子供が独立した後のことも考える必要があります。
そこで、子供部屋をプランニングする際のポイントと、注意しなければならないことを、考えていきましょう。
子供部屋は年齢とともに変化する
子供部屋をプランニングする場合、子供の成長に合わせて変化しますので柔軟に対応できるようにプランニングすることが大切なのです。
住まいの中で年々使い方が変わってくるのが子供部屋で、子供というのは成長が早く、小学校を卒業して中学校に入学したと思ったら、10年後には社会人となっており、子供もいるかもしれません。
そこで、子供の成長に合わせた使い方ができるような、柔軟性を持った部屋づくりが重要です。
子供に目が届きやすいように
子供が小学校の時は、子供も親と会話する時間や一緒に居る時間が多いですので、子供の小さな変化も分かるのですが、成長するとともに親から少しずつ離れていきます。
特に成長期には、大なり小なり悩みがあるものです。
そのため、子供の小さな変化も見逃さないように、子供部屋は、親の目が届きやすい場所にプランニングするのが良いのです。
また、子供部屋を2階に設ける場合が多いと思います。
玄関から2階の子供部屋に直接いけないように、リビングの中に階段を設ける場合も多くあります。
子供が複数人居る場合は
子供が一人の場合でしたら5畳~6畳もあれば充分ですし、それほど神経を使うこともありませんが、お子様が兄弟(姉妹、姉弟、兄妹)で居るご家庭の場合ですが、お子様が2人の場合、子供部屋は10畳~12畳、3人の場合は、15畳~18畳のワンルームでプランニングしておきます。
子供が小さい時はワンルームで使います。
ワンルームにすることで、遊び場を広く確保することができるからです。
子供の成長とともにプライベート空間が必要となってきますので、その際は、移動間仕切壁を設ける、あるいは、収納スペースを兼ねて置き家具で間仕切り、部屋を2等分して2部屋にするのです。
このプランニングで注意しなければいけないのが、ドアや窓、クローゼット、照明設備、コンセントなど、将来間仕切るということを考えて計画することがポイントです。
子供部屋の広さは
子供部屋をプランニングする際悩むのが、子供部屋の広さです。
一般的に子供部屋の広さは5畳~6畳で、家具の配置は、学習机をベッドに背を向けるように配置する方が、勉強に集中することができるといわれています。
しかし、子供部屋をどうしても4畳半程度しか取れない場合、クローゼットなどを設けることが困難なことが多く、収納力が不足するおそれがありますので、下部が収納になったロフトベッドなどを導入するなど収納計画も必要となってきます。
子供部屋が小さい場合は
先程も言いましたが、子供部屋の広さは一般的に子供一人につき5畳~6畳ですが、多くの場合これだけの広い空間を設けることが困難な住まいが多くあります。
広さが限られた子供部屋には、学習机、ベッド、衣類、書籍、趣味やスポーツなどの道具、パソコンなどのAV機器など様々なものを収納しなければなりません。
面積が狭い空間では、縦方向に使うあるいは上部の空間を使うなど工夫が必要となります。
たとえば、ロフトベッドを設置した場合、下部に学習机を置くあるいはクローゼットを設置するといったことで、コンパクトにまとめることもできますが、ロフトベッドの場合、構造上どうしても風通しが悪くなりますので、小窓などで、採光・通風計画も必要となります。
部屋の間取りを広く取れない場合、思い切った手段として、就寝と勉強のみの機能にしてしまい、趣味などは、リビングなど別のスペースを利用するという方法もありますし、書籍の収納は廊下やホールなどに埋め込み式の壁面収納を設けることにより、ホームライブラリーとしても楽しむことができます。
子供部屋の採光・通風計画
子供部屋をプランニングする場合、どうしても窓を1面しか設けることができないことが多くあります。
そのため、風通しが悪く、また窓の大きさや向きによっては、部屋が暗くなってしまいがちです。
そこで、廊下側に室内窓を設ける、あるいはドアの上に開閉式の欄間を設置することなどで、風が通る工夫が必要となります。
ところで、欄間を設ける場合、欄間をガラス入りにしておくと、子供が夜更かしをしていないかチェックすることができます。
子供部屋の採光や通風の計画をする場合に注意しなければいけないのが、子供部屋を快適にしすぎないことです。
快適にしてしまうと、子供部屋にいる時間が長くなり、最悪の場合、引き籠もりになる恐れがありますので、慎重にプランニングしてください。
まとめ
子供部屋をプランニングする時のポイントですが、子供部屋を広く確保できない場合は、狭い空間に多くのモノを収納しなくてはいけませんので、空間を立体的に利用するように計画しなければいけません。
また、成長期のお子様が居るご家庭では、親の目の届きやすい場所に子供部屋を設けることが大切です。
また、子供部屋を快適な空間にしないことも大切です。
子供部屋は、子供の成長や独立後にも対応できるプランを考えることが最も重要です。