ダニの被害と予防法

最近の住まいですが、高気密、高断熱化されており、そのため1年を通じてダニが繫殖しやすい環境が整っており、特に暖房や加湿、換気などの条件や、家具・インテリア用品の選択によって、ダニは著しく増加することがあります。

ダニによるアレルギーや刺咬などの健康被害が発生する場合、掃除とともにダニが増えにくいインテリアの選択や住まいの工夫といった対策が必要です。

そこで、ダニの被害とはどのようなものか、ダニを除去方法や予防法について考えていきましょう。

ダニの繁殖条件

ダニの繁殖条件ですが、室内温度が20~30℃、室内の湿度が60~80%、ホコリやフケ、食物のカス、カビなど、ダニのエサがあるとダニは成長し、そして畳、カーペット、家の後ろなどホコリが溜まりやすいところがあれば、ホコリなどにもぐり込んで卵を産みます。

 

毎日、掃除をしているお宅でも、ホコリ1gの中にダニが200匹はいると言われており、これらのダニは人を刺さないチリダニで、200匹ぐらいならほとんど人体には害はありません。

しかし、チリダニが繫殖すればチリダニを主食とするツメダニが発生します。

ところが、このツメダニですが、人を刺して痒くする被害をもたらします。

 

ダニによる室内空気汚染

住まいからは、チリダニをはじめ、ツメダニ、ホコリダニ、ニクダニなど、いく種類ものダニが見つかります。

 

アレルギーの原因となるダニはチリダニで、生きているダニだけでなく、その糞や死骸も原因となり、これがダニアレルゲンといわれるものです。

 

ダニまたはダニアレルゲンの汚染場所として、寝具をはじめ、座布団、ソファーなどの詰め物がある布製品で、人との接触時間が長い物から高い濃度で検出されます。

 

アレルゲンは、布団などダニに汚染された物を動かすなどの行為により、室内に多く浮遊します。

例えば、布団の上げ下ろしを行う朝と晩は、一時的に、空中に浮遊するアレルゲン量が増加し、その量は、通常の居間に浮遊するそれに比較して、約1000倍にも増加します。

 

ダニの種類と特徴

住まいから発見されるダニですが、先程も述べましたが、ヒョウヒダニ(チリダニ)、コナダニ、ツメダニでそれぞれの特徴は下記の通りです。

 

ヒョウヒダニ(チリダニ)

一般的にチリダニと呼ばれるダニですが、室内の埃などに含まれるフケ等を食べ、寝具やカーペットなどほこりがたまりやすい場所では大量発生することもありますし、死骸やフンがアレルゲンとなり、気管支喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こすことがあります。

 

コナダニ

食品や畳の芯に使われるワラなどに発生しやすいのですが、コナダニ自体にはあまり害はありませんが、コナダニを捕食するツメダニが発生し、被害が起こる可能性があります。

 

ツメダニ

ヒョウダニやコナダニを捕食するダニで、近年は住環境の変化により、ツメダニのように人に寄生するダニの発生は減少傾向にあります。

 

ダニによる被害とは

ダニを昆虫だと思っている方が多いと思いますが、ダニは昆虫ではなく、クモやサソリの仲間で、地面や土の中、動物や植物の体表や体内、水中など広く分布しています。

動物に寄生する性質を持つものや、貯蔵食品の中などで繁殖するものは、人に対して直接被害を及ぼします。

ダニによる主な被害ですが、動物寄生性のダニは、人を刺し、吸血します。またツメダニは人を咬むことがあります。

 

喘息・鼻炎・結膜炎・皮膚炎などダニが引き起こす主なアレルギーです。

これらは、家のダニ被害で最も問題があるヒョウダニが原因で、空気中の埃やチリに含まれるヒョウダニの成虫や死骸、フンを吸入し、これらがアレルゲンとなりアレルギー症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。

 

ダニの被害を防ぐには

住まいをどんなに掃除をしても、ダニは潜んでいます。

しかし、出来るだけ発生や繫殖を抑え、ダニによる被害を防ぐためにはどのような対策をすればよいのかですが、ダニは非常に小さく、ほとんどが目に見えず、繫殖する条件が揃えばすぐに増殖します。

 

ダニ対策のポイントですが、ダニの栄養分となるホコリやフケ、垢などを残さないようこまめに掃除し、寝具類をまめに干したり、衣類や布製品などダニがつきやすいものはこまめに洗濯し、畳や絨毯なども天日干しするなど日頃から清潔に保つことです。

 

また、湿気対策もポイントの一つで、湿気対策の基本は「換気」するということです。

 

天気がよく湿度が低い日には出来るだけ新鮮な外の空気を取り入れ、通気をよくすることです。

また、押し入れやクローゼット等も扇風機を利用し換気することも有効ですし、エアコンのドライ機能や除湿機等も利用して、換気を心がけることが大切です。

 

ダニ対策として、ダニの栄養分は埃や垢等だけでなく、カビも栄養分となりますので、「防カビ剤」「防ダニ剤」など市販されているものを上手に使用すれば効果的です。

 

ダニを吸ってしまっても、体力と抵抗力があれば、アレルギーなどの症状が出ない場合や軽減されることがありますので、日ごろから食事や運動などに気を配り、ストレスや喫煙など健康管理にも気を付けることが大切です。

 

まとめ

最近の住宅は、高気密、高断熱化により、1年を通じてダニが繫殖しやすい環境になっていますので、年間を通じて湿度と温度を管理する必要があり、換気もこまめに行うことが大切です。

 

ダニは、人体に悪影響を及ぼし、体力のない方や抵抗力のない方が、ダニ本体やダニ死骸や糞などのダニアレルゲンを吸い込むなどした場合アレルギー症状が発症し、ひどい場合は死に至ることもあります。

 

ダニの予防として、こまめな換気や、寝具や、衣類など布製品はこまめに洗濯や、天日干しなど日頃から清潔に保つことが重要です。

また、日頃から体力や抵抗力のある体をつくるためにも、食事や運動など健康管理も大切です。

 

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