住まいの防犯対策

犯罪が増加している昨今で、犯罪自体も悪質化してきており、以前は空き巣狙いが主流で、人の気配を感じると逃げ出すのが普通でしたが、近年では身体自体が危険に晒させるようになってきました。

そこで、あなたの住まいの防犯対策はどうですか。

正しい防犯対策とは、どうすればよいか調べていきましょう。

防犯性能は住宅の基本性能

近年、日本も犯罪の増加・凶悪化が目立ってきました。

ここ10年ほどはピッキング、カム送り開錠、サムターン回しなど、巧妙な手口の空き巣が急増し、当初、低下の一途をたどっていた検挙率でしたが、各住戸のセキュリティ対策の充実とともにようやく追いついてきました。

 

日本は治安のよい国といわれていましたが、日本の安全神話も崩れ、安全もお金で買う時代になってきました。

 

住宅を犯罪から守ることが、住いづくりの重要なテーマとなり、防犯性能は、良質で快適な暮らしを実現するための住宅の基本性能の一つとなっています。

 

狙われやすい家とは

巧妙な解錠方法が次々と「発明」され、増加傾向にあるのがピッキング被害です。

ピッキングとは、本来ならカギ専門業者が使う特殊な金属工具を使ってカギを不正に開けて侵入する犯罪のことで、この犯罪の対策には、より複雑な構造の鍵に交換するのが得策といえます。

また、面付箱錠タイプや面付本締錠タイプ、バーハンドル錠などピッキング被害に合いやすいタイプですが、シリンダーの部分だけを、ピッキングされにくいものに交換することができます。

 

しかし、戸建て住宅の侵入手口の6割近くが、ガラス破りなのです。

掃き出し窓を破り、手を差し込んでクレセントを開ける手口が多く発生しており、道具を使った「うち破り」は、板ガラスなら1分もかからず被害に合います。

 

勝手口が狙われている

玄関など住まいの前面は、完璧なまでに防犯対策がとらわれているのに、いざ勝手口にまわってみると、玄関とは大違いで、手薄になっているという家も多くあります。

侵入する側の立場になって考えてみると、人目につきにくい勝手口は、狙うのに好都合な場所となっています。

そのような場所にならないためにも、勝手口もしっかりとした防犯対策をとっておく必要があります。

 

勝手口に取り付けると効果的なものとしては、ダミーカメラが結構効果的です。

不審者は目撃されないように警戒しますので、監視カメラがある場所での犯罪は避けますので、取り付けを検討してみてはどうですか。

 

泥棒に強い家づくり

泥棒などに狙われにくい家にするには、泥棒や空き巣のつけ入りにくい工夫を施せばよいのです。

不審者が警戒するのは「人の目」と侵入までの「所要時間」です。

簡単に言えば、一目につきやすく、侵入するのに時間がかかる家、にすれば被害に遭いにくくなりますが、被害に遭わない家づくりは、設計・設備両面からの対応が必要です。

 

侵入する時間がかかる家とは

二重ロックなど鍵が開けにくい、防犯ガラスや防犯フィルムなどにより窓が壊しにくい家には、泥棒や空き巣が入りにくく、侵入に5分かかると7割近く、10分では9割以上が侵入を諦めるのです。

 

人の目につきやすい家とは

侵入口となる窓や玄関が、道路や隣家から目につきやすいところにある住まいのことをいい、塀が低い、植木など目隠しになるようなものがない、夜でも明るいといった住まいです。

 

在・不在を悟らせない家とは

空き巣・泥棒は危険を冒すようなことはしません。

家に誰かがいると分かれば、無理してまで侵入しませんが、新聞受けに新聞をためたり、カーテンや雨戸が閉まっていたり、夜なのに暗かったりと留守であると見破られますので、泥棒の標的にならないようにした家です。

 

日頃から近所付き合いをする

日頃から隣近所の人と挨拶をし合うようにし、顔見知りになれば、不在時にも家に関心をもってもらえます。

 

防犯環境設計の考え方

防犯性能を住宅の基本性能としてとらえれば、家づくりと住宅設計を進めていく場合に、建物の構造や街並みなどの「環境設計」によって犯罪を未然に防ぐという「防犯環境設計」の考え方があります。

 

「防犯環境設計」には、国土交通省が平成13年3月にマンションなどの共同住宅の防犯について発表した「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針(防犯設計指針)」があり、また、一般住民に向けて戸建て住宅に関わる「防犯指針」を出している地方自治体もあり、住宅の防犯について4つの基本原則があります。

 

四つの基本原則

四つの基本原則とは、最低限のプライバシーの保護に配慮しつつ、できるだけ周囲からの見通しが確保できるようにする監視性の確保

境界を明確にし、居住関係者か否か明確に判断できるようにする領域性の確保

塀や門扉等を設置することにより、空き巣や侵入を意図するものに対して、物理的、心理的に侵入しにくいものとする、接近の制御

扉や窓、鍵、ガラスなどは、破壊などが行われにくい構造にする被害対象の強化、回避となっています。

 

まとめ

犯罪が増加し、悪質化してきています。

そこで住まいの防犯対策が必要となっており、住宅の基本性能の一つとなっています。

 

防犯対策として、ピッキングされにくい鍵に取り替える、ガラスを防犯ガラスにするなど、侵入するのに時間がかかる住まいや人の目につきやすい家など、空き巣や泥棒に狙われにくい家にすることが重要です。

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