ペットと仲良く暮せる家
一時期ほどのペットブームは無くなりましたが、最近では、子供が独立し、ご夫婦だけのご家庭で飼われることが多くなりました。
よく簡単にペットを飼うといいますが、ペットも命あるモノですので快適に暮らす工夫が必要となります。
そこでペットと快適に暮らすにはどうすればよいのかを考えていきましょう。
ペットの種類によって住まいが変わる
ペットの主流は何と言ってもワンちゃん・ネコちゃんですが、犬と猫では住まいの間取りや空間の使い方が大きく変わってくるのです。
まず犬ですが、犬の習性として犬は本来、群れをつくって行動する動物です。
一方、猫ですが、猫は犬と違い群れを持たず一人(一匹)で行動する動物ですので、住まいの形が変わってきます。
犬の場合、そこに住んでいる人が、群れと認識しますので、一緒に居ることで安心して暮らすことができるのです。
一方猫は、群れを持ちませんので単独行動をすることを好みます。
また、犬と猫では睡眠時間に差があり、また行動時間帯も違ってきますので注意が必要となります。
犬の場合の住まいのあり方
犬の習性として、基本的に群れをなして行動する動物ですので、人と触れ合うことで安心して暮らします。
よって、リビングやダイニング・寝室といった主要な部屋には、犬も落ち着いて過ごせる場所を確保してあげる必要があります。
たとえば、リビングや寝室には、ペットスペースを設けるようにすれば、飼い主さんとコミュニケーションが取りやすくなりますし、ペットスペースを三方で囲い天井を低くすることで、怒られた時や不安な時に落ち着く場所として最適な空間となります。
また、よくある勘違いが見晴らしの良いバルコニーやベランダは、犬にとっても良い環境だと思い込んでしまう事です。
この見晴らしの良い場所というのは、犬にとっては最も警戒しなければいけない場所となりますので、どうしてもバルコニーやベランダにペットスペースを設ける場所は、周りから見えないようにする工夫が必要となります。
猫の場合の住まいのあり方
猫の習性として、基本的に猫は群れをつくって暮らすという習慣がありませんので、猫が安心して一人でいられる場所をつくってあげることです。
また猫は、自分のテリトリー(縄張り)に他のモノが侵入していないかを確かめる習性を持っていますので、各部屋に出来る限り自由に出入りができるようにしておくことも大切です。
ペットと快適に暮らすには
猫は、基本的にキレイな水と太陽の光があれば、生きてゆくことができると言われているほど、日光浴が大切な栄養源となりますので、陽当たりの良い場所を、確保してあげることが重要です。
犬とは全く真逆で、陽当たりの良い場所が室内で、確保できない場合は、ベランダやバルコニーの陽当たりの良い場所に植物用の温室を改造したものを置くようにし、部屋から自由に出入りができるように工夫しておきます。
そうしておかないと常時開けたり閉めたりしなくてはいけなくなります。
犬の場合は、こういった工夫は不要で、人と同じ生活空間で大丈夫です。
次に部屋の造りですが、猫の場合、部屋の広さよりも高低差が大切となりますので、壁に棚受などで、棚を設置して階段状にしたり、棚の取り付けができない壁の場合は、家具などで段差をつくってあげるなどして下さい。
また、天井近くにキャットウォークをつくってあげるなどの工夫もする必要があるでしょう。
猫も犬と同様に、猫専用のスペースを作ってあげるようにし、人との共有の場所と猫と人との専有の場所といったように、メリハリをつけてあげることが重要となります。
犬の場合ですが、現在でも田舎に行けばそうですが、昔は、庭先で首輪をつけて飼うというのが基本でしたが、最近では室内飼いが主流となっています。
室内飼いで、問題になるのが排便、排尿です。
猫は生まれてしばらくして躾けると、決まった場所で排便・排尿をしてくれますが、犬の場合は躾けても難しいものがありますので、犬専用の部屋をつくってあげるなどの工夫が必要となります。
また、もうひと工夫していただき、床は犬の足に負担をかけないようにコルク貼かクッションフロアーなどクッション性の良い素材を使うようにしてあげます。
フローリングの床は、表面にキズがつきにくく加工されていますので表面が固く、ワンちゃんにとっては負担で、特に中・大型犬種にとってはかなりの負担となります。
床材ですが、クッションフロアーの場合は、ビニール製でクッション性の良いものを選ぶようにし、コルク材の場合は、便や尿を吸収してしまいますので、表面を防水加工する必要があります。
防水加工をする際に塗料を使うことが多くあると思いますが、塗料は、ラッカーシンナーやラッカーニスなどのような化学塗料は使わずに、オスモ塗料など自然塗料(体内に入っても危険性がない塗料)を使うようにして下さい。
いずれにしても、ワンちゃんやネコちゃんたちが、ストレスを感じない住まいを作ってあげるのが良いのです。
まとめ
一時期のようなペットブームは無くなりましたが、それでもまだまだペットを飼う方が多くいます。
ペットを飼う前に、ペットと人が共に快適に暮らせる住まいを造ってから、ペットを受け入れることが重要です。
ペットは種類によって快適さが変わってきますので、飼うペットの習性をよく理解してペットのストレスにならないような住まいを造ることが重要ですし、飼い主の義務であり責任でもあるのです。