外観をサイディングにリフォーム
住まいの外観の多くはモルタル仕上げでしたが、近年、モルタルに変わってサイディングが主流となってきています。
サイディングは、工場で大量生産されていますので、品質が安定しており施工性もよいことからサイディングが採用されています。
また、価格面においても比較的安価でデザインも豊富にあり、地域の景観にあった住まいを造ることができますので、現在の外壁をサイディングにリフォームしたときの費用や期間などを調べていきましょう。
サイディングとは
サイディングとは、板上に形成された建材で、建物の外壁面に複数枚を並べて貼っていくことで壁を形成する外壁材です。
サイディングは、工場で大量生産されますので、コストも安く、様々な色や模様がありますので、選択範囲が広く住まいのある地域に適した色や柄を選ぶことができるのです。
また、サイディングの特徴として、施工に手間がかからないということです。
つまり、サイディングの施工には特殊な技術もいりませんし、工場生産であるため品質も安定していますので、工期も短くコストパフォーマンスにも優れています。
サイディングボードを素材別に分類した場合、窯業系サイディング、金属系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングの4種類があります。
サイディングボードが普及した理由
サイディングボードは、多くの住宅に採用されています。
近年、部材を工場で製造し、それを現場に搬入して組み立てるという建築工法が一般化されておりますが、外壁材も例外ではありません。
従来の施工法ですが、モルタル壁や土壁のように現場で職人が仕上げるというものでした。
その為、新築はもちろんですが、リフォームなどにおいても選ばれることが少なくなりました。
また、塗装による仕上げも同様で、熟練の職人の人数が減ってきているということもありますが、コスト面の引き下げと品質の維持が難しいということから選択肢から外されているのです。
サイディング施工が普及した理由は以上のこと以外にも、材質が多種多様で、家の構造や地域の環境、気象条件、防火地域など色々な場面で活用することができますし、素材の風合いによって住まいの印象も変わることから普及に拍車をかけたのです。
サイディング工法の基礎知識
外壁をリフォームする際に現状の外壁がモルタルの場合、モルタル壁をサイディング壁にリフォームする際、モルタルを撤去してサイディングを張る方法と、モルタルの上から重ね張りをする方法とがあります。
モルタルを撤去して貼る場合、外壁で隠れていた基礎部分や柱、間柱、額縁など住まいの基礎となる部分が傷んでいる、あるいは断熱材が経年劣化により損傷していた場合、外壁のリフォームと同時に改修や修繕できます。
モルタルを撤去する場合、撤去費用がかかりますし、撤去するのに日数も必要となりますので、工期面においてもコスト面においてもアップします。
一方、重ね張り工法では、モルタル部分にクラックや浮きなどが無と確認できれば、内部も損傷がないものと判断され既存のモルタル壁を残したまま、サイディングをその上から重ねて張って行きます。
この工法の場合、モルタルを撤去しない分、コストも工期も抑えることができますが、内部に損傷があっても改修されず、既存の壁にサイディングを貼っていきますので、壁厚が増すことになり、設備面での改修が必要となる場合もあります。
また、当初の設計と比べ建物自体の荷重が増えますので、建物全体の強度に影響が出てくる可能性もあります。
サイディングの特徴は
サイディングは錆びにくく耐久性があり、またサイディングは汚れが目立ってくれば、デッキブラシや家庭用の高圧洗浄機等によってキレイに流すことができますが、水圧やデッキブラシでのこすり過ぎにより、サイディングを痛める場合もありますので注意が必要です。
サイディングの最大の特徴が耐火性能があるということです。
そこでこの性能を生かし、外壁をサイディングにすることにより防火性の向上につながるのです。
また、サイディングを外壁に貼ることにより、耐震性能も向上させることもできますが、外壁に重ね貼利する場合は、住まい全体の荷重が変わるため耐震強度は、施工会社と相談してみて下さい。
サイディングを貼る前に、柱の間に筋交いを入れたり、構造用合板を入れることにより、さらに耐震補強することができますが、この場合は、モルタルを全て撤去する工法に限ります。
サイディングには、金属系、木質系、樹脂系、窯業系の4種類があり、それぞれに特徴もあり、デザインも豊富にありますので、1階の壁と2階の壁のデザインを変える、あるいはサイディングの貼り方を変えるなど個性的な住まいを造ることができます。
サイディングの一般的な費用は
外壁調査により、モルタル壁が傷んでいる場合は、補修や既存の壁を解体撤去する必要が発生しますので費用は高くなりますが、一般的な価格は平米単価6,000円~10,000円が相場となっており、壁面積が100㎡の家をサイディングにした場合,600,000円~1,000,000円となります。
しかし、この金額はあくまでも商品と施工費だけですので、ここに足場費用、養生費用が、150,000円~200,000円、塗装・補修費用が200,000円~300,000円、搬入・解体費用が150,000円~200,000円くらいかかりますので、これらを合計すれば、1,100,000円~1,700,000円くらいとなります。
まとめ
品質が安定しており、施工性もよく、デザインも豊富にあり、コストパフォーマンスにも優れているサイディングボードが外壁の主流となってきました。
サイディングボードは耐久性・耐火性があり、また汚れても水で流すことができますので、住まいを長持ちさせることができ、サイディングを貼ることにより耐震性も向上させることもできます。
サイディング壁にリフォームする場合は、サイディングボードの特徴や工法をよく理解し、工務店やリフォーム会社など施工業者とよく相談して行うようにして下さい。