サニタリーの考え方(4)
サニタリーという言葉は一度は耳にしたことがあると思います。
このサニタリーですが、「衛生」「衛生上の」といった意味ですが、建築業界では、浴室、洗面所、トイレなどの衛生スペースを指します。
そこで今回はサニタリーシリーズ第4弾として、洗面室には必需品とも言える洗面化粧台の選び方について、考えていくことにしましょう。
洗面化粧台のスタイル
洗面室は、毎日の洗顔や歯磨き、身だしなみや化粧、また脱衣場としてなど、様々な用途に用いられる空間です。
そのため洗面室には必需品とされるのが、洗面化粧台で、その化粧台にも、多くの機能が求められるようになり、さまざまな工夫がされている商品が多くあります。
従来の洗面台とは、洗顔や歯磨きを行うことができる水栓金具と洗面ボウル、そこに鏡を組み合わせたシンプルなものです。
洗面化粧台の基本スタイルは、洗面ボウルを取り付けた天板を収納などの機能をもたせたキャビネットの上に載せ、そこに水とお湯が使うことのできる水栓金具、鏡、照明などがついたもので、キッチンと同じように、洗面化粧台にも、システムタイプとユニットタイプがあります。
洗面化粧台選びのポイント(1)
使いやすい洗面化粧台を選ぶ前に、洗面化粧台にどのような機能が必要なのかを考える時、洗面化粧台を設置する場所、家族構成、ライフスタイルなどを考慮しながらも、自分なりの具体的な使い方を思い描きながら選ぶのがポイントとなりますが、自分にとっては使いやすいと思っても、家族にとっては使い勝手が悪いということもありますので注意も必要です。
洗面化粧台を選ぶ際ですが、家族全員が使いやすい高さや収納スペース、使い勝手の良い水栓金具を選ぶことが大切ですし、小さなお子様や高齢者の方がいらっしゃるご家庭では安全性にも配慮が必要となります。
また、女性目線も大切で、化粧や身だしなみのための照明やコンセントの数、化粧品や化粧道具などの収納量のチェックなども必要となります。
脱衣室に洗面化粧台を設置する場合、バススタイルや下着などの着替えの収納スペースの確保が必要となり、洗濯室としても使用するのならば、買い置きをした洗剤や柔軟剤、ハンガーや洗濯バサミなどのアイテムの収納を確保することも必要になります。
洗面脱衣室に設置する場合の考え方として、洗顔、歯磨き、脱衣など、それぞれスムーズに行うことができるような機能が必要になります。
洗面化粧台を寝室や個室の近くに設置する場合ですが、化粧や身だしなみのしやすさを中心に考えることが大切です。
そこで、化粧品などの収納を充実させ、座って使えるタイプにすれば使い勝手が良いと思います。
廊下スペースなどに設置する場合であれば、手洗いや洗顔、うがい、掃除といった日常の動作はもちろんですが、観葉植物の水やりなどの使い勝手も考慮する必要があります。
洗面化粧台選びのポイント(2)
多くの場合、洗面化粧台を設置するスペースがある程度決まってから、具体的に選ぶといったケースです。
たとえば、洗面脱衣室に設置する場合ですが、先に洗濯機や収納スペースをプランニングして、余ったスペースが洗面スペースということになります。
また、どのようなタイプの洗濯機を置くのか、乾燥機はどうするかによっても洗面化粧台の大きさも異なってきます。
収納量を確保するために洗面化粧台をシステムタイプにし、床から天井までキャビネットを組み合わせることが多くあります。
しかし、洗面脱衣室の場合ですが、空間が限られていますので、より狭く感じますので注意が必要です。
洗面化粧台を選ぶときですが、限られた空間となりますので、洗面化粧台の大きさや、洗濯機の大きさなどの平面的なスペースはもちろんですが、収納棚など立体的なスペースの使い方もイメージしながらプランニングし、洗面化粧台を選ぶようにするのがポイントとなります。
また、脱衣室を兼ねた場合は、脱衣スペースも確保しなければならないことを忘れないでください。
収納や洗面化粧台に気を取られて、脱衣スペースが狭くなったということにならないように注意が必要ですし、家族が快く使える洗面スペースにすることが一番大切なことです。
まとめ
洗面化粧台を選ぶ際に大切なことは、洗面台にどのような機能を付けるかということです。
この機能を考える時、家族構成、ライフスタイルなどを思い描くことがポイントですが、自分にとって使いやすいと思っても、家族にとっては使い勝手が悪いということもありますので注意が必要です。
洗面化粧台を選ぶポイントには機能だけでなく、家族皆が使いやすい高さ、収納スペース、シャワー付きなどの水栓金具なども考慮しなくてはいけませんし、小さなお子様や高齢者の方がいるご家庭では安全性も大切なポイントとなります。
洗面室、洗面脱衣室など洗面化粧台を設置する空間はスペースが限られていますので、収納スペース、脱衣スペース、洗濯スペースの配分をよく考えてプランニングすることも重要なポイントとなります。