バスルームは快適に
サニタリースペースは、暮らしの快適さだけでなく、家族の健康もサポートしてくれます。
ところでサニタリーとは、「衛生」「衛生上の」という意味で、建築業界では、浴室、洗面所、トイレを指しています。
今回は、この中でも、一日の疲れを癒してくれるバスルームについて考えていくことにします。
快適なバスルームとは
バスルームは、一日の疲れを癒してくれる空間ですので、機能的でデザイン性に優れたものを選ぶことにより、心地よい空間を演出してくれます。
バスルームのつくり方には、現場施工で行うものと、システムバス(ユニットバス)とがあります。
現場施工で行う場合、バスルームを自由にプランニングすることができ、桧で作った浴槽など好みの浴槽やタイルなど、自分好みの浴室をつくることができます。
一方、システムバスは、工場で作られる部材やパネルを現場に運び込んで組み立てていきまので、現場施工の浴室に比べて工期が短いというのが特徴ですが、規格品ですので、間取りなど自由になりませんが、品質や仕上がりなどが均一で安全しておりますし、現場施工にくらべ、防水性や保温性が高く、そのため、2階や3階にも浴室を設けることができるのです。
防水性、保温性が優れているシステムバスですが、商品のバリエーションも豊富になっており、また住宅メーカー商品の標準仕様となっていることもあり、マンションはもとより戸建ての新築やリフォーム時でもシステムバスが主流となっています。
システムバスのサイズですが、一般的に床面積で表示されており、0.75坪タイプ・1坪タイプ・1.25坪タイプ・1.5坪タイプなどで表されています。
たとえば、1坪タイプの場合、通常、柱の芯から芯の間は1820㎜×1820㎜なのですが、実際の空間の広さ(内寸)は壁の厚みや柱の厚みや柱の太さによって小さくなり一般的な内寸法は、1680㎜で柱の太さにより1705㎜~1665㎜となります。
最近では、壁のデットスペースを少なくすることで、この内寸を広げた商品もありますし、リフォームの際にも用いやすいオーダータイプの商品もあります。
注文住宅の場合は、1坪タイプが主流となっていますが、広めのタイプを好む方も多くなってきています。
この場合、家族で一緒に入浴することが多かったり、介護が必要であるのであれば、洗い場が広いタイプの方が使い勝手もよくなるのですが、予算のこともありますし、間取りや家族構成、入浴スタイルなどを考えてバスルームをプランニングするのがポイントとなり、快適なバスルームを作ることができます。
バスルームは癒しの空間
バスルームの最大の目的は、身体を清潔に保つという事だけではなく、癒しの空間としての目的があります。
最近では、システムバスも、癒しの空間を意識したものが多くみられるようになってきています。
たとえば、従来あったミストサウナ機能やジェット噴流機能、多機能シャワーに加え、照明による演出やTV・AV機器なども取り入れられています。
元来、浴室は狭いというイメージがありましたが、広々感じる、広々使えるといった工夫もされていますし、収納がすっきりと組み込まれていたり、洗面室と繋がりを持たせたり、デッキに直接出ることができるなど、アウトドアとの関連性を持たせたものなどがあります。
システムバスの動向
システムバス単体の広さを追及すると同時に、隣接する空間とのつながりを強調したプランも多くなったおり、また、デザイン面をみてみると、全体的にスッキリとしたシャープなデザインが増えてきています。
また、見た目のデザインはもちろんですが、掃除のしやすさも大切な要素となっています。
ユニバーサルな配慮も必要
バスルームのデザインも大切ですが、浴室は誰にとっても安全な空間であることが求められる場所であるため、ユニバーサルな配慮はあたりまえとなってきます。
たとえば、出入り口の段差をなくしたものや幅を広くしたもの、引き戸タイプを選んだり、手摺や浴槽内のグリップや浴槽の縁の握りやすさ、浴槽への移動が安全なようにベンチが付いていたり、水栓金具の機能や形状の工夫によって安全性を高めたものなどがあります。
また、浴室と他の部屋の温度差を解消するための浴室暖房や、ソフトな感触の床材や冷たさを感じない床材など、いろいろありますので、ライフスタイルに応じて検討するようにして下さい。
まとめ
バスルームは、一日の疲れを癒してくれる空間です。
そのため、機能的でデザイン性にすぐれたものを選ぶことにより、より一層心地よい空間を演出してくれるのです。
最近の浴室は、システムバスが主流となっています。
システムバスは、従来の浴室に比べ施工性がよく、防水性、保温性にも優れていますし、ユニバーサルの面においても良いと言えます。
また、システムバスは規格品であるにもかかわらず、最近では、サイズを自由に広げることもできる商品もありますし、リフォームにも用いることのできるオーダータイプもあります。
そのうえ、デザインや機能、サイズとバリエーションが豊富に揃っていますので、家族構成やライフスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。